「運営計画発表会」
令和3年3月30日に、エナジーサポートアリーナで運営計画発表会を開催しました。この会の準備を通して年間予定について話し合ってもらって計画も立て、さらに関係者の方々にも私たちの活動を知っていただく会になっています。
今回の発表では、当院開業当初からのメンバーである水野看護師、一政看護師、野木森統括補佐の表彰を行いました。2016年4月に開業した当初は医師としての仕事しか分からず、ケアマネや訪問看護との多職種連携の調整や、レセプト請求の医療事務、医療材料の発注などの様々なことを任せてしまっていました。
無理なことをたくさんお願いしてきましたが、優秀な人材に恵まれ、私の足りないところをすべて補って余りある働きをしてくれてきました。幸運に恵まれたと思いますし、これまで一人も辞めずに続けてくれたことは望外の喜びです。
今年度の目標も一人ひとりが話し合いながら考え抜き、それを実行するための行動計画を作ってくれました。私自身は、今年度のテーマに「神経難病の緩和ケア」を挙げました。神経難病の終末期は、呼吸困難感、嚥下障害、コミュニケーション障害を含めた様々な苦痛が出てきますので、緩和の方法をまとめ、系統的に神経難病の方の苦痛緩和ができるようにしていきたいと考えています。
また、認知症の方にも発症時から診断、進行予防など、ステージに応じた対応ができるようにしていきたいと思います。スタッフ各々が様々な目標を立ててくれていますが、神経疾患を軸として話し合い、進めることができればと思っています。
顧問税理士からの報告もありました。新型コロナウイルスの流行にも関わらず、ほぼ昨年と同様な経営成績を残すことができ、優良な経営状態であるとの評価をいただきました。また、新社屋について、契約している建築士から「心地よく働ける環境」「周辺環境・屋外環境との関係性」「地域の居場所・拠り所」という3つのキーワードで発表していただきました。よく私たちの活動を理解してくださっていますので、私たちの活動の延長線上に新社屋ができるように建てていきたいと考えています。
今年度は新たに犬山市から「認知症初期集中支援チーム」の委託を受けました。認知症になってきてもどのようにして良いのか分からない人やその家族を、地域の医療介護などの資源につなげていく仕事です。医師、看護師、介護福祉の専門として認知症の知識を持った上で、不安になっている気持ちに共感して、適切に地域社会につなげていく作業が求められます。これまで訪問診療を通じて地域につながっていましたが、新たな窓口ができてさらにクリニックの幅が広がり地域とのつながりも強くなっていくと思います。
一回り発表のあと、来賓の方々の思いも聞かせていただきました。「いつもそこにいると同じ顔がいて同じように迎えてくれるというのが大切だと思う。創立当初のメンバーが同じ思いで居続けて仲間が集まってきたというのが大事なことだと思う」という発言があり、改めて今のスタッフと共にやっていきたいという思いを新たにしました。
このようなすばらしい運営計画発表会を行うことができたのは、時間をかけて準備をしてくれたスタッフと、それを大変な時間をかけてまとめてくれた須田統括と野木森統括補佐のお陰でした。当院のスタッフに心から感謝するとともに、より一層地域の方々に貢献できるクリニックにしていきたいと思います。