「まちなかいきいき余遊亭茶論」
余坂交差点のすぐ近くの余遊亭で、認知症についてのお話をさせていただきました。ご高齢になると「認知症になるかもしれない」という不安感が増してきます。しかし、私は不安になる必要はないことをいつもお伝えしています。
実際、私の外来で診ている患者様のほとんどは、普通に生活をされています。物忘れはありますが、それ自体で困っている方はあまりいません。物忘れを指摘して注意していくうちに、徐々に関係が悪くなり、介護が大変になったり自宅生活が困難になったりしていきます。上手に介護されている方は、上手に手抜きをしています。
こう言っては何ですが、あまり真面目ではありません。徘徊しても戻ってこればいい、見つからない場合に備えて近所の人たちに伝えて助けてもらおう、食事も多少食べなくてももしくは食べ過ぎてもいい…等々。生真面目に介護すると、どうしてもうまく行かなくてイライラしてしまいます。
大事なのは、愛情だと思います。介護ばかりに気をとられ、愛情を失ってしまったら、本末転倒ですよね。少しでも安心していただけたら、と思いながらいつも話しています。
私の隣にいるのは、この会の主催者の神谷さん。一番左の方は、熱心な社会福祉協議会の奥村さんです。