「2024年度 運営計画発表会」
4月5日に運営計画発表会を開催しました。この会に向けて、私たちは前年度行ってきたことを振り返り、それに基づいて目標を立てて次年度の計画をつくります。
さらにそれを来賓の方々に聴いていただくことによって、私たちのことを知っていただくだけでなく、私たち自らのモチベーションを高めていきます。今年度は前年度に出席していただいた訪問歯科、訪問看護、税理士、設計士、建設会社の方々に加え、総合犬山中央病院理事長、療養者様代表とご家族代表に参加していただきました。
今年度、私たちは4つのことを柱に運営いたします。一つ目は、地域の特性を生かした院内事業継続計画BCPを完成させて活用することにより、あらゆる災害に対応できる安定した運営体制づくりをします。
二つ目は医療デジタルトランスフォーメーション(DX)を取り入れて、RPAの更なる活用、オンライン診療(遠隔診療)の活用、オンライン資格確認の導入とともにセキュリティ対策を強化し、サービスの効率化・診療の質の向上・療養者の利便性の向上を目指します。
三つ目は医師の業務効率化と持続可能な体制づくりであり、夜間休日待機システムの導入、看護師の特定行為推進による業務のタスクシフト、私たちらしい在宅医療の「言語化」と「標準化」およびそれを基にした人材育成のシステム作りをしていきます。
四つ目は、勤務姿勢に関する自己チェックリストを導入し、自己成長促進とともに職業人としての資質向上を目指します。以上の取り組みによって、質の高い持続可能な体制の構築を目指します。
これらのことを進めていくにあたって、常に「対話」を基本としていきます。療養者、家族、地域の多職種とだけではなく、院内スタッフ同士でも対話を大切にし、目標に向かって時に討議し、時に励まし合い、お互いに助け合っていきます。
運営計画の中では、総合犬山中央病院の竹腰理事長に発表していただきました。私の前職は総合犬山中央病院であり、竹腰先生が地域連携室の室長で、私が副室長、協力し合って中央病院と地域の診療所・施設との連携を進めていきました。
竹腰先生はその頃の思い出話から語り始め、開業してからも入退院で協力し合ってきたことを話され、これから新社屋の建設に向けてさらに密な連携を進めていくことを発表されました。
また、家族代表として三浦千里さまに発表していただきました。犬山市議会議長の時に在宅医療について関心をもち、市議会で発表する機会もいただきました。
ご家族をご自宅で看取ったばかりでしたが、写真を交えて時に笑いあり、時に涙あり、深い愛情をもって最期の二週間を一緒に過ごした話を語っていただきました。私たちにとっても、在宅医療をしていて良かったと思えるお話でした。
そして、療養者様代表としても療養されている方ご本人にも参加していただき、担当している訪問看護に発表していただきました。
普段診察している姿だけでなく、生きがいとして働いている姿を動画で見させていただき、精密な機械を創り上げる過程をみて、これまで生きてきた人生の積み重ねを感じ、普段診察で診ている姿とは違ったいきいきとした生活を見ることができました。
出席された方々には、温かい言葉をたくさんいただきました。これからも皆様とって最善の在宅医療を届けられるように尽力してまいります。今年度もどうかよろしく願いいたします。