「大慈学苑スピリチュアルケア勉強会『台湾のスピリチュアルケア最新情報』に参加」
2023年11月から台湾の女性の方の在宅療養をさせていただいており、がんの進行に伴い全人的な苦痛が出現し、彼女の思いを注意深く聴きながら、生きる希望に寄り添えるようにと努めて参りました。
彼女の苦悩や20代の息子娘が母を支える姿に、台湾のマインドを知りたい、知識として知った上で参考になるケアがあればと、この大慈学苑のスピリチュアル勉強会の案内は大変有難く思いました。
当院の統括須田・看護師井戸と共に1時間30分の大慈学苑玉置妙憂先生のZOOM講義に参加しました。
台湾では終末期における4つの苦痛(身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな苦痛)の、スピリチュアルな苦痛に対するケアに、政府を挙げて取り組もう、同じレベルで学ぶ必要があると、先進的に取り組んでいる国の一つであるそうです。
そして、イギリスの経済紙「エコノミスト」の調査においてQuality of death(死の質)は台湾は全体の6位、日本は14位だそうです。
台湾で大切にされている逝去後8時間遺体を安置する助念の作法や、緩和治療において意識レベルが最期まで保て話ができるような方法を好む傾向があると知りまました。文化の違いを知識として知ると共に、どんな国籍でもどのような信仰があるとしても、その方が大切にする真の拠り所を尊重し、私たちスタッフもその方が穏やかになれる方法を共に考え、寄り添いたいと感じました。
今回台湾の方との関わりを通して、グローバルな視点を養うことができました。また、改めてスピリチュアルケアの必要性を感じ、当院も皆で高め合いQuality of death(死の質)についてもデスカンファレンスで取り上げ、多職種で検討出来たらよいと思いました。