令和4年10月に新社屋が完成しました。在宅医療の拠点として、訪問診療だけでなく、様々な人が集まってつながっていく場にしていきたいと考えて造りました。
立案してから完成まで、3年もの時間をかけて多くの話し合いを行い、当院のスタッフだけでなく設計士さんや建築事務所など多くの方々が関わりました。
建物の梁には私の
生家の旧古民家(旧服部邸)のものを再利用しており、産院として地域の出産の手助けをしてきたものでもあります。多くの人の想いと歴史が詰まったこの建物を中心に、この地域を住み馴れた場所でずっと安心して暮らせるところにしていきたいと思います。
「お結びホール」
多目的に使用できるように、開放感のある空間にしました。2階の吹き抜けになっており、くつろげるようにペレットストーブ、輪になって話し合いができるように広い机、簡単な料理が出せるようにキッチンがあり、上を向くと旧古民家から再利用した太い梁がみえます。
普段は休憩時間に使用していますが、院内の話し合いや関連職種が集まっての会議、療養者さんのご家族の集まりなど多目的に使用しています。今後はさらに広く活用できるようにしていきたいと考えています。お結びホールの一部は「こもれびスペース」として仕切りをし、個別相談ができるようになっています。
「事務室」
長時間働いていてもストレスが無いように広い間取りをとっており、窓からは田んぼの開放感のある風景が広がっています。空調も整っており、床暖房もありますので、気持ちよく働けるようになっています。
「診察室」
木目調の部屋にして調光にも配慮し、患者さんが落ち着ける雰囲気にしています。広いスペースもあり、神経所見をとるときでも支障なく診察でき、同行者がみえても圧迫感はありません。
「よりそっとルーム」
プライバシーが保たれており、患者さんやご家族に親身になって寄り添い、相談できる部屋で「よりそっと」と名付けています。外来時には採血・点滴などの医療処置を行いますし、簡単なイベントにも利用できます。
「保管庫・通用門」
ご自宅へのお伺いする上で、必要な物品を効率よくまとめることができるように、保管庫のすぐ横に通用門を配置しました。
前日に訪問する物品を袋にまとめ、当日はそれを持って通用門から出て、その外にはすぐに車が置いてあります。効率を良くすることで、準備の時間が短くなって、療養者さんを丁寧にみることにもつながります。
「銀の広場、つどいの庭、四季の庭」
院長の曾祖父で古民家を造った「服部銀次郎」から銀の字をとって「銀の広場」と名付けました。お結びホールから直接外に出たところに、ファイヤーピットを中心に椅子や机を配置しています。
イベント時にはファイヤーピットで火をおこして、みんなで団欒したり、食事をしたりすることができます。
「ラグジュアリー化粧室、共用トイレ」
鏡の前で身だしなみを整え、ほっとできるプライベート空間になっています。教養トイレは、車いすも入れるバリアフリーになっています。
「2階フリースペース」
2階は机とグリーンポットがある、見晴らしのいい部屋になっています。食事をしたり、話し合いをしたり、自由に使えるようにしています。